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樹木葬

樹木葬の費用を徹底解説!一般墓との比較で見えてくる選び方のポイント

2024.09.06

樹木葬の費用を徹底解説!一般墓との比較で見えてくる選び方のポイント
お墓を購入する方の半数以上が樹木葬を選んでいると言われるほど、最近では、樹木葬はお墓選びの主流になっています。しかし、まだお墓の形として新しいため、買った後に「こんなはずではなかった」と後悔する人も多いようです。特に樹木葬を選ぶ際に必要な費用や含まれる項目については、まだ十分に知られていない部分もあります。そこで今回は、樹木葬の費用について詳しく説明して、一般墓と比較してどちらを選ぶべきかを考えていきます。

樹木葬で必須となる費用

樹木葬の費用は、場所や埋葬方法などによって大きく異なりますが、一般的に必ず必要となる費用は以下のようなものがあります。

①永代使用料

樹木葬の金額としてパンフレットなどで「樹木葬○○円」と明記されているのは、主に樹木葬として使われる場所の「土地使用料」のことです。.ただし、名目については施設によってさまざまです。「永代使用料」という名前で表示されているとは限らず、表記名は霊園によって異なっています。

②永代供養料

樹木葬は、永代供養料が最初から含まれているプランがほとんどです。永代供養料が契約時に一括で請求される場合が多く、後から追加で請求されることがないため、将来の費用負担がかからないのも人気の一因です。

③管理料

樹木や草花の剪定、草むしりなど、樹木葬の自然環境を維持するための費用のほか、霊園や墓地に付随する施設の維持・修繕費用にも使われます。永代供養料と同様に、今後の支払いに不安を抱えることがないよう、一括で契約時に支払うケースが多くなっています。

樹木葬にかかる主なオプション費用

樹木葬の費用には、上記の基本的な費用以外にも、いくつかの要素があります。施設によっては、オプションの費用も一括でまとめられている場合もあります。また、安いと思ったら、後から高額なオプション料金が必要になるといったトラブルもあります。
樹木葬を比較検討する時は、費用の項目について詳細に確認することが大切です。樹木葬を購入する時に発生する、主なオプション、追加費用について説明します。

①墓標・プレート費用

樹木葬の個別墓タイプの場合、埋葬された場所にプレートや墓標が設置されます。これらの費用は基本使用料に含まれている場合もありますが、プレートの種類を選べるようになっている場合などは、別料金になっていることも多いので注意が必要です。
また、同じプレートでも材質や素材、大きさなどのグレードによって、金額に大きな違いがあることもあります。合祀の場合は、埋葬場所ではなく、樹木葬の周りにお名前のプレートを設置するのが一般的です。

●プレート費用:名前やメッセージを刻んだプレートの設置費用。素材やデザインによって価格が変動します。
●墓石の設置費用:小さな墓石やオブジェクトを設置する場合、その費用がかかります。石や素材の種類によって費用感も異なります。

②彫刻費用

プレートや墓標などを設置する場合、そこに、故人の名前や命日、メッセージなどを彫刻する費用が発生します。プレートの素材や大きさにもよって金額は変わってきますが、一般的に数万円の費用がかかります。
複数の遺骨を一つの大きな碑の周りに埋葬するような合祀墓タイプの場合でも、その碑に名前を刻む場合などに、彫刻費用が別に請求されることがあります。

③植栽費用

樹木葬では、樹木や花を選ぶ際に、追加費用が発生することがあります。すでにシンボルになる植物が決まっている場合は植栽費用は基本料金に含まれているのが一般的です。しかし、特定の樹種や花を希望する場合などは、追加で費用がかかることがあります。

④追加サービス費用

そのほか、追加として発生する可能性がある費用についてご紹介します。

●納骨式費用:僧侶派遣の費用、会場の利用料、参列者の飲食費など納骨式を行う際の費用。
●納骨室利用料:施設によっては、埋葬前に納骨室を利用する際の費用がかかることがあります。
●法要の手配費用:回忌法要などを行うための費用。
●供花・供物費用:樹木葬の際に供える花や供物の費用。特定の時期に特別な供花を依頼する場合、追加費用が発生します。
●遺骨の輸送費用:遺骨を樹木葬の場所に輸送する際の費用。遠方の場合、輸送費用が高くなる可能性があります。

一般墓より安くなる樹木葬の費用内訳

樹木葬は一般墓に比べて初期費用や長期的な維持費が低く抑えられて、購入者の費用負担が軽くなる傾向にあります。
では、一般墓と比べた場合、どのような費用が抑えられて樹木葬のほうがリーズナブルな価格設定になるのでしょうか。また、逆に樹木葬のほうが高くなる項目はあるのでしょうか?

・墓石費用

一般墓では墓石が必要ですが、樹木葬では墓石を使用しないため、墓石の購入費用や設置工事費用がかかりません。お墓の購入において、墓石の費用は全体の大部分を占めるので、墓石が不要なだけで、大幅なコストカットが可能になっています。

・土地使用料

樹木葬でも一般墓と同様に土地の使用料は発生しますが、使用する土地の面積が小さいので、使用料は安く抑えられることが多くなります。また、樹木葬では一定期間をすぎると合祀墓に移される契約も多く、土地を永年に使用するわけではないため、その場合の費用も低くなります。

・管理費

管理費はお墓をいつもきれいな状態に保ってもらうために必要な費用です。管理費の金額は、一般的に樹木葬のほうが墓石の維持管理などが不要になるので、安くなると言われています。しかし実際は、樹木葬の場合は、植栽が多いので、清掃や手入れも必要で、一般墓と同じくらいのメンテナンスが必要になるようです。一般墓も樹木葬も管理費は年間数千円から数万円程度が相場です。

・(購入後の)メンテナンス費用

一般墓の場合は、墓石の経年劣化による破損や倒壊、クリーニングなどのメンテナンス費用が発生します。樹木葬の場合は、墓石の修繕や再設置が必要ないため、その分の費用がかかりません。

・納骨や法要にかかわる費用

一般墓での納骨や法要では、たくさんの人を呼んで、伝統的なスタイルで行うことが多く、僧侶へのお布施や、会場の使用料などが必要になります。一方、樹木葬を選ぶ方はシンプルな埋葬スタイルを好む傾向があり、そのため法要や納骨式もシンプルに行われ、費用が抑えられます。また、供花や供物も省略されて、これらにかかる費用も軽減されることが一般的です。

一般墓と樹木葬はどちらが得かは地域や利用人数でも変わる

一般墓と比べて樹木葬はリーズナブルな価格で購入することができるのは確認できました。しかし、大都市でと地方都市では、少し事情が違ってきます。あらためて一般墓と樹木葬を選ぶ場合のコスパについて考えてみましょう。

【大都市の場合】土地代が高いので、樹木葬がおすすめ

東京都内で一般墓を購入しようとすると、土地代が高いため、墓地の価格は1区画あたり100万円〜500万円程度が相場になります。ここから墓石や管理費などを含めると、東京都で一般墓を購入する場合、300万円〜800万円程度の費用がかかると見込まれます。非常に高額になるため、都心で一般墓をもつということは非常にハードルが高いといえます。

一方、東京都内での樹木葬の費用は、選ぶ施設や場所によって異なりますが、個別型の樹木葬で30万円〜60万円、合祀型の樹木葬であれば30万円以下で購入できます。
樹木葬の金額には永代供養料や年間管理費が含まれていることも多く、追加の費用が発生しないので、総額でも40万円〜80万円程度が相場となります。

一般墓と樹木葬ではこれだけ大きな価格差があるのは、大都市での墓地購入費用と墓石設置費用が非常に高額であるからです。特に東京都心部や人気のある地域では、土地の価格が高騰しており、その影響で一般墓の価格が大きく上昇しています。
一方、樹木葬は小さな土地でも設置できるため、都心部でも数が増えています。その結果、霊園同士の競争が激しくなっているので、価格自体はそこまで高くなっていません。

このように、東京都内で樹木葬を選ぶことで、一般墓に比べて大幅な費用削減が期待できる上に、樹木葬の種類も多く、自分が理想とする樹木葬を探すことができます。

【地方都市の場合】樹木葬のメリットは大きいが、利用人数次第

地方都市では土地代が比較的安いため、都市部での一般墓よりも安価な価格で区画を購入できることができます。ただし、墓石の費用はどこの地域でも大きく変わらないため、100万円〜200万円程度かかることが一般的です。土地代が安くても、墓石の費用は無視できない負担となります。

また、一般墓の場合は管理費や、お寺とのお付き合いなどが将来の負担になる可能性があります。さらに、ここ数年地震や水害など自然災害も増加しているので、墓石のメンテナンスにかかる費用も高くなるかもしれません。

その点、樹木葬では長期的に見ても経済的負担が少なく、購入費用も10万円から50万円程度と非常にリーズナブルで魅力的です。 ただし、樹木葬は基本的に単身、夫婦など少人数単位での埋葬が主流なので、家族の人数が多い場合は費用が増える可能性があります。 家族全員で使用する予定があり、代々継承していきたい場合には、一般墓のほうが長期的に見て割安になることもあります。
また、まだ地方には樹木葬に抵抗がある人も多く、伝統的な価値観を持つ人にとっては物足りなさを感じることがあるかもしれません。

まとめ

初期費用と長期的な管理費用を抑えたい場合、一般墓より樹木葬のほうがおすすめです。特に、将来の子供や孫への負担を最小限にしたい人に適しています。
ただし、地方で土地代が高くない場合は、一般墓と樹木葬のどちらを選ぶかは家族のライフスタイルや価値観に左右されます。最終的な選択は、金額だけでなく、家族の希望や価値観、将来的な計画などを考慮して決めるようにしましょう。

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