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終活やることリスト|終活の始め方とやっておきたいこと10選を紹介2023.11.20

そろそろ終活を始めようと思ったとしても、具体的に何から、どう始めたら良いのかわからないという方も多いはずです。ネガティブな気持ちから、残された人生に対する漠然とした不安や悩みばかりが浮かんでしまうことも。そこで今回は、前向きな終活でやっておきたいこと10選をリスト化し、終活の始め方やポイントとあわせてくわしく説明します。まずは本記事を参考に、自分だけの終活リストを作成することから始めてみましょう。

■終活とは?
終活とは、人生の最後に向けて準備すること。「人生の終わりのための活動」の略語です。老後や終末期に関する問題や望みを整理しておくことは、残された家族や周りの方の負担や不安を軽減するだけではありません。終活により自身の過去と未来に向き合うことが、今をより良く生き、残りの人生をさらに自分らしく生きることにもつながります。

終活の具体的な行動としては、主に身辺整理や財産の見直し、遺言書の作成、葬儀や墓の準備などが当てはまります。

■終活することのメリット
終活の真の目的は、残りの人生を自分らしく健やかに生きること。自分がこれまで生きてきた人生を振り返ることで、「やるべきこと」や「やり残したこと」が明確になり、これからの人生をどのように過ごしていきたいのかが見えてきます。

また、前向きな終活は、残りの人生を充実させ、自分らしく生きることにもつながります。
介護やお金、お墓などの心配事を整理することで、今後の生活の不安を少しだけでも解消できる可能性があるからです。
・残された家族の負担を減らす

自身の死後に残された家族や周囲の人は、さまざまな手続きに追われます。そのため「残された家族の負担を軽くしてあげたい」という気持ちから、終活を考え始める方も多くいます。

自分の意思や希望をあらかじめ伝えておけば、終末期をそばで見守る家族の不安を減らすことができます。また、亡くなった後に必要な情報などを遺言書やエンディングノートにまとめておくことで、葬儀や相続に関しての混乱が起きにくくなり、家族間のトラブルを防ぐこともできます。

■終活はいつから、どう始めればいいの?
終活には、始める時期に決まりはありません。思い立ったときがタイミングと言えるでしょう。一般的には、60代になって終活を意識し始める人が多いようですが、早い段階から始めれば、老後のライフプランを立てやすくもなります。

終活を始める時期があまりに遅くなりすぎると、体力はもちろん判断能力が衰え、スムーズな終活が難しくなってしまいます。健康に不安を感じることがあるのであれば、できるだけ早めに動きだしましょう。

・終活はリスト化すると取り組みやすい
終活に明らかな正解などはなく、どこから始めても問題はありません。まずは、「やることリスト」を作ることをおすすめします。順番などは関係なく、自分が手をつけやすい、もしくは気になる項目からチェックしてみると取り組みやすくなるでしょう。

■終活やることリスト10選
終活と言っても、具体的にどのようなことをおこなえば良いのかわからない方も多いはずです。ここでは、終活やることリスト10選を紹介します。下記の項目を参考に、自分だけのリストを作成してみましょう。

● エンディングノートの作成
● 断捨離・不用品の片付け
● デジタルデータの整理
● 友人関係のリスト作成
● 葬儀の準備
● お墓の準備
● 資産の見直し
● 保険の見直し
● 医療と介護についての意思表明
● 遺言書の作成

①エンディングノートの作成
エンディングノートとは、財産や介護・医療、葬儀やお墓の希望や意思などの情報をまとめて記載するノートのことをいい、終活をする上で非常に役立つアイテムです。市販のエンディングノートを活用すれば、効率的にまとめられます。

自分の口座やクレジットカードなどの情報、かかりつけの医師や使用している薬、重要な連絡先などはもちろん、これまで生きてきた歴史やペットについてなど、家族や周りの人に知っておいてもらいたい事項を書き留めます。ただし、エンディングノートには法的効力がないため、相続に関することを記載は避けましょう。

②不用品の片付け・断捨離
身の回りの持ち物を整理しておくことも大切です。特に、不用品は早めに処分しておくと良いでしょう。将来、遺品整理をおこなうことになる家族の手間を減らせます。形見分けしたい物や大切な書類、アルバムや写真などを整理しながら片付けをすると効率的です。また、片付けの一環として、不要なサービスの解約などもおこなっておきましょう。
・断捨離とは?
断捨離とは、さらに物への執着を無くすことです。どうしても物が減らせないときは、「絶対に残しておきたいものはどれか」という視点で判断し、残りは潔く手放しましょう。それでも判断に迷った場合は、「最終期限」を設けて保留すると良いでしょう。身の回りに不要な物が無くなると心にも余裕が生まれ、より快適な毎日が送れます。

③デジタル終活
デジタル終活とは、スマートフォンやパソコンなどのデータを、生きている間に整理しておくことです。不要なデータは削除し、SDカードなどの外部メディアに移動しておきましょう。また、SNSのアカウントや利用している各種サービスの情報をまとめておくことも大切です。ただし、IDやパスワードの管理は慎重におこないましょう。

④友人関係のリスト作成
自分の訃報を知らせてもらいたい知人や友人がいる方は、連絡先をエンディングノートなどにまとめ記載しておきましょう。この作業をおこなうことによって、今後の人生でもつながりたい大切な人は誰なのかが改めてわかるかもしれません。反対に、自分にとってマイナスになりそうな関係を断ち切ることも、前向きな終活のひとつです。

⑤葬儀の準備
近年では、葬儀の生前予約をする方が増えています。さまざまな葬儀スタイルの中から希望の葬儀を自分で選べるうえ、かかる費用の見積もりもできます。葬儀の予約までは考えにくいという方は、エンディングノートに希望を記しておくだけでも良いでしょう。それだけでも、いざというときに家族の負担を軽減することができます。

⑥お墓の準備
お墓についても、どこで、どのように供養されたいかなどの希望を、あらかじめ家族に伝えておくことが大切です。先祖代々のお墓に眠るのか、新しくお墓を購入するなら一般墓なのか樹木葬や納骨堂なのか、もしくは散骨や手元供養を選ぶのかなど、お墓に関する希望だけでもエンディングノートにまとめておくと安心です。

・自分が眠りたい霊園を見つける
近年は、お墓の生前契約も増えており、墓じまいの心配がない永代供養付きやペット共葬、自然の豊かさやお参りのしやすさなど、さまざまな特徴がある霊苑の中から自分の「眠る場」を自由に選べます。

ただし、新しい供養先を購入する場合は、複数の霊苑などを実際に見学してから選びましょう。また、お墓の購入は、ご自身やご夫婦だけで決断してはいけません。お子さんやご家族に相談したうえで購入しましょう。

⑦資産の見直し
終活を進めるにあたって、資産の見直しは最も重要な作業です。以下のような項目について、きちんと整理しておきましょう。

● 預貯金(金融機関名、支店名、口座番号)
● クレジットカード(カード会社名)
● 不動産(自宅など)
● 車
● 保険(保険会社名、保険証券)
● 投資証券(株式、投資信託など)
● 年金
● 貴金属・骨董品
● 債権・債務(ローン)

資産を見直すことは、相続の分配について考えることにもつながります。しかし、家族が投資証券や保険証券などの存在を知らなければ相続することはできないので、それぞれの保管場所や詳細をエンディングノートに明記しておきましょう。

老後に必要な資金はどのくらいなのか考えて対策しておくことも、よりよい老後を過ごすためには大切です。資金に余裕がない場合は、保険を見直したり不動産や車を売却したりするなど、資金の捻出方法を検討する必要があります。あわせて、困ったときに利用できる公的な福祉サービスなどについて確認しておくと安心です。

⑧保険の見直し
現在加入している保険のプランが、どのような内容なのか、医療保険の保障期間は終身かどうか、先進医療特約に入っているかなどを改めて確認をしておきましょう。数十年前に入ったプランが、現在や今後の生活に合っているとは限りません。

また、万が一の場合に備えて、保険証の保管場所を家族に知らせておくことも大切です。加えて、実際に入院したときや、死亡した際に保険料を受け取る受取人は誰に設定されているかも再確認しておきましょう。

⑨医療と介護についての意思表明
最期まで自分らしく過ごすためには、もしもの時のことがあった際に、誰に、どこで、どんなサービスを受けたいかなど、医療や介護についての希望を家族に共有しておくことも大切です。以下のような項目については、いざというときの混乱やトラブルをできるだけ防ぐためにも、かかりつけ医や家族と相談しながら決めていくことをおすすめします。

● 介護(どこで、誰に)
● 医療(どの医師、どの病院)
● 終の住まい(自宅、施設)
● 延命治療や臓器提供(可否)

⑩遺言書の作成
自分の死後に最もトラブルになりやすいのは、遺産相続です。遺産の配分をめぐって家族間で争うことがないように、自分の意思を「遺言書」に残しておきましょう。ただし、「遺産」には「借金」などのマイナスなものも含まれることを忘れてはいけません。

遺言書には、自身のみで作成することができる「自筆証書遺言」と公証人による作成が必要な「公正証書遺言」があります。遺言書を作成したいと思ったら、弁護士などの専門家に一度相談してみると良いでしょう。「自筆証書遺言」は、正しい内容や形式でないと無効になってしまう可能性があります。

■終活のポイントと注意すべき点
終活を無理なくスムーズにおこなうためには、覚えておきたいポイントと注意すべき点がいくつかあります。

・元気なうちに始める
終活は、心身ともに元気なうちから始めることが重要です。特に体力が必要な不用品の片付けや、大きな判断力が必要なものは早めに取り組むことをおすすめします。後に回しすぎると、終活自体が厳しくなってしまうことがあります。

・ルールに縛られない
終活にルールはありませんし、家族のことを思いやりすぎる必要もありません。終活自体が負担にならないように気を付けながら、これだけは譲れないということを家族や身近な人と相談しながら決めていくと良いでしょう。

・段階的におこなう
終活の最大のポイントは、年齢や身体の状況に合わせて1つずつ段階的におこなうことです。さまざまな項目に一気に手を出してしまうと、どれも中途半端になってしまう可能性があります。自分のペースで1つずつ確実にやりきることが大切です。

■やることリストを作って前向きな終活を
終活は、自分の限られた残りの人生をより良くし、家族や身近な人の負担を減らすためにおこなうポジティブな作業です。終活をリスト化することで「やるべきこと」にスムーズに取り組むことができたら、心にゆとりが生まれることもあるでしょう。場合によっては、ずっと「やりたかったこと」に新しく挑戦できるかもしれません。前向きな終活をおこない、より楽しく、より自分らしい毎日を過ごしましょう。

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